父は午前中からせっせとトマトを大鍋で煮込み、午後から母と下の妹が合流して、調味と瓶詰めを行います。
味の管理は母の舌をもって行われます。重要な工程です。
私?
私はほら、いつもの家政婦業というか、裏方仕事というか、ご飯作ったり、洗濯物干したり、charlie coffeeさんで珈琲豆買ったりですよ。ふーいそがしいいそがしい。

今回ソースに使用したトマトは「レイヨー」という品種です。
昨年収穫したトマトの在庫はとうに使い尽くしてしまっているので、信頼できるほかの農家さんから買い付けています。
「レイヨー」の食味は、昔懐かしい日本のトマト、という感じでしょうか。
汁気があって、実も厚く、夏の昼下がりに生で食べたい味です。
ソースにすると、あまり個性の強くない、さっぱりした味になります。
広く料理の下味・出汁として使うのに最適かもしれません。
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さて、当然ですが、ソースを作る際にはトマトを選り分けます。
痛みが強いものはどんどん弾いていくわけです。
Q:あまったトマトはどうなっちゃうの?
A:スタッフが美味しくいただくんです

材料はシンプルにトマト、にんにく、バジル、塩、オリーブオイル、そしてパスタです。

トマトの原産はアンデス山脈と言われています。
ジャガイモと似たような経緯でヨーロッパに根付いたわけです。
当然、パスタの長〜い歴史からすれば新参者もいいところで、
「パスタと言えばトマトだと思うなよ日本人!」
と一部のイタリア人は激おこだそうですが、まァ美味しいからしょうがない。

トマトを炒めながら軽く潰して、茹でたパスタと和えるだけ。
生バジルがあれば最高なんですが、寒いとすぐに枯れてしまうので、この時期は乾燥もので我慢です。
仕上げには必ずオリーブオイルを振ります。
これをしないパスタはショートケーキに生クリームを塗り忘れるようなものです。
生のトマトならではの、香り高い味わいです。
(長男)